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自分の愚かさに反省:Jack Johnson

at 2004 03/27 00:46

◆どうもあまりアウトドアではない。というのも少年時代肥満児で育ってしまったがゆえに身体を動かす事に一つのコンプレックスがあるのだろう。そしてまた、眼鏡の秀才クンの病弱イメージに妙な憧れを小さな頃から抱いているのも確かだ。

◆そして眼鏡でも秀才でもないが結構病弱である。大病は余りしないがしょっちゅう喉や気管支系をやられる。実は20歳以降3回入院しているがそのどれもが原因は「扁桃腺炎」だったりする。そんな呼吸関係が弱いタメか、生活空間が変わると体調を崩す。旅行はかなり危険だ。大学の合宿はほぼ必ず3日目あたりから鼻や喉が悲鳴を上げ出す。空気が良すぎるのだ。それが苦手だった。そして無音の夜は結構緊張してしまうらしい、寝不足だ。食べなれない田舎料理や新鮮な魚貝など身体がビックリしてしまう。胃腸がヤバイ方向へ行ってしまう。

◆要するに排ガスとスモッグの中でアスファルトを踏みしめ、ファーストフードを食べているときが一番健康的で、多少の車の音と時折聞こえる暴走音が良い眠りを誘うという僕の体質は、まったくに人間らしくないかもしれないがそれもひとつの慣れであろう。通勤電車でぎゅうぎゅうになっているときが一番リラックスできる時間だ。名古屋の通勤はかなりすいているため自分の足で立たなければならず、ぼくはリラックスタイムをひとつ失ってしまった。

◆てなわけで、肉体派のアウトドアフリークにはどうも相容れない部分がある。特にサーファーなどはちゃらちゃらしていて馬鹿っぽくて、あまりお近づきになりたくなかった。初期のビーチボーイズは悪くはないけど嵌れない。僕はやはり山下達郎のようにビーチボーイズを真似ようとスタジオにこもって独りであーだこーだやっている引きこもりの音のほうに惹かれてしまう。

◆しかしJack Johnsonだ。ハワイ在住のサーファーで映像作家、初登場全米第3位、そんな肩書きを見るだけで相当いけ好かないハリウッド系チャラチャラ野郎だと思った。デイヴ・リー・ロスのようなヤツなのかもと勝手に判断した。でもG.Loveと共演という文字を見てちょっと聴く気になった。聴いてみた、嵌った。毎日聴いている、ジャックのレイドバックしたアコギが身体に染み込んできて心地良い。

◆なんていうのだろうか? 荒涼とした大地の中で独りで魂の祈りをしているような感じ? 誠実さ?? 音的にはあまり似ていないだろうがVan Morrisonの「Moondance」収録の『And It Stoned Me』のような肌触りがする。修行のような禁欲感がその真っ直ぐな歌い方によって編み出されている。そしてG.Loveをアコースティックにしたような音、しかししっかりルーツを見せることでアピールしている彼と違って、音がオリジナルなのだ。ジャック・ジョンソンスタイルというか(結局SSWで括るしかないのかなぁ)、どこにでもあるフォークロックのようにも聞こえるのだが探してみると彼の音でしかない。そんなオリジナリティがある。

◆Ben Harperも絶賛らしい。土臭さやレイドバック感では近いかも、でもHarperのような力技的ポジティヴさというよりは、一歩一歩逡巡しながらも踏み出すようなもっと考えこんでしまう感じだ。一生懸命迷っている青年の、、、やはり修行的な誠実さが伝わってくる。しかしその修行は禅寺や教会のような閉鎖空間ではなく、大自然を相手に自らを問うような修行、そんなグラフィックが目の前に広がってくる。果敢な彼の姿勢に、自分の愚かさ・俗っぽさをたしなめられたような気がして思わず背筋を伸ばしてしまった。でもその背筋を彼の懐の深い歌声が緩めてくれる。そんな大自然のイメージの中で僕の意識は溶け出し、大地に染み込んでいく。

◆こんな音楽、お祭り好きなサーファー野郎達に分かるのだろうか? 暗いねー、踊れないねーで終わりじゃないの? そんな風にしか考えられなかった自分の愚かさに反省。彼らは僕なんかよりよっぽど自然を愛し、感じ、理解する努力をしていたらしい。「狂ったバカンス」の無節操な若者ばかりではないようだ。サーフィン自体もユーザーが広がり時間が深まる事で、色々な考え方が生まれてきたのだろう。彼らは波に乗ることで海と同一化し愛する喜びを知っているようだ。そんな彼らにとってジャック・ジョンソンが語るメロディは同じ感動や涙を知るものとして親しみ深く、そして美しいものなのかもしれない。そしてそれは僕には永久にわからないだろう。ただ言えるのは彼のセカンドOn and Onは鼓膜に染み付いて離れなくなるアルバムだと言う事だ。

◆公式HPはjackjohnsonmusic.com


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第四帝国の苦悩:Sunshine Boys

at 2004 03/27 00:47

◆アメリカが苦しんでいる。イラクの話である。無実を訴える国の国土をむちゃくちゃにし、問題はあるにしてもその君主を罪人として逮捕した上で「自由の解放者」として凱旋しようとしたのだから反感を買っても仕方あるまい。そしてその手下として武力をともなって上陸してきたスペインや日本も攻撃の対象となっている。無差別殺人の是非はともかくとして、相手の論理としては間違っていない。日本もついに「対岸の火事」ではなくなってきている。

◆アメリカよ思い出してくれ、君達に直接、刃を向けたのは歴史上アルカイダと日本だけだぞ。そして君達が独力で完膚なきまでに叩きのめしたのもイラクと日本だけなのだ。思えばアメリカはあまり戦争で勝利していない。太平洋戦争での独り勝ちを除けば、朝鮮では引き分け、キューバ・リビアを影響下に入れることに失敗、ベトナムでは惨敗だ。君達が勝利した戦争と言うのは湾岸〜イラクの一連の戦争のみ、それも原因は反共工作のための傀儡政権であったはずのフセイン政権が独自行動をとりはじめたこと、つまり工作とコントロールの失敗だ。第二次大戦以降=冷戦時代とそれ以後のアメリカは反共の盾としての機能に従事しすぎ、民心を捉えることを疎かにしてしまいすぎたのではないだろうか?

◆リメンバー・ジャパン! 君達の最初の勝利、それも圧倒的な勝利をもたらしたのは対日本戦だ。君達はその統治機構を巧く把握し使いこなし、革命すら起こす必要なくその国民に「戦争への反省」を刷りこませ形だけの民主主義の下に50年以上も傀儡政権が保持できる機能
を作ったではないか? アメリカ帝国主義の優等生JAPAN、肌の色も風土も地域も文化も、生きる意味すらも違ったこの異国民に自国に対する畏怖と憧れを刷りこませた君達が、その後これだけの失態を見せているというのはどういう事なのだろうか? リメンバー・マッカーサー! ヤンキーよ、イラク国民を日本に連れて行け、そして「僕達の言う事を聞いていればイラクもこんな平和な都会になりますよ」ギブミー・チョコレート!!

◆JoeとDanのMooney兄弟のThe Sunshine Boysの歌声を聴いているととても優雅で優しい気持ちになることができる。彼らの歌は当時の富裕層に受けるようにスマートで上品である。しかしMy Troubles are Overとニヤリと笑うその口元、屈託のない軽いリズムになんの毒ももたないおおらかなコーラスは耳を寄せる誰をも幸せな気分に浸ることが出来る。老若男女の耳元にそっと寄り添うおどけた紳士たち、それが彼らの良さである。かつてのアメリカにはそんな世界を共有できる場が確かにあったのだろう。このアルバムThe Sunshine Boys(Joe and Dan Mooney)1929-1931 The Complete Setにはそんなひたむきな時代のアメリカの息遣いが詰まっている、いや、そっと封じ込めてある。

◆彼らが活躍していた20年代後半から40年代、アメリカは列強の弟分から唯一無二の自由経済の守護神となった。パクスロマーナの再来を夢見る第四帝国の統治者達よ、世界の頂点に立つことで君達は何を忘れてしまったのだろうか? 

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木漏れ日フォークの旅:Gill-Scott Heron

at 2004 03/27 00:48

Gill-Scott Heronである。何故突然ギルスコットヘロンなのかといえば、というのが今回の話題だ。

◆実は恥ずかしながら、この人知らなかったのです。正確に言えばコンピ等で名前(と一部の曲)だけは知っていたがあまりイチアーティストとして知覚したことがなかった。アーティスティックなニューソウル風スタイルとジャズ〜ラテンサウンド。そして思索に富んだ歌詞。どれも70年代の風雲児として注目を集めたであろう。一部にはHipHopやラップの精神的象徴的な呼称もあるが、このアルバムIt's Your Worldではその部分は見えていない。あくまでラテンジャズファンクの攻撃的なボーカリストとして彼の個性が見える良い作品だ。

◆そんなアルバムに出会ったのはきよさんのHP「Add Some Music To Your Day」だった。もちろんカントリーやジャグバンド達人のきよさんのこと、ギルスコットヘロンについて語っているわけがない。ありえない。しかし彼は語っていたのだ、、、、ヘロンについて。

◆彼の日記によると「ヘロン」なるアーティストのアルバムがいいらしい。いわゆるブリティッシュ木漏れ日フォークの名盤らしいのだ。ヘロン?Heronか?HelonかPherron?? ボクに浮かぶのは山下達郎のあの曲しかない。そしてGoogleで引くとやはり愛鳥のページばかりに行き当たってしまう。

◆では次にAmazonだー! ヘロンで検索、23のヒットのうち曲やアルバムタイトルが「ヘロン」なモノをのぞいて追いかける。マイクヘロン? 微妙にアコースティック、しかしなんだかプログレッシヴな音だなぁ、、、「ジミー・ペイジとエルトン・ジョンをフィーチャーした2曲をボーナストラックとして収録。ジョン・ケイル、ピート・タウンゼント、キース・ムーン、ロニー・レイン、スティーヴ・ウィンウッド、リチャード・トンプソン等参加。」なんかイマイチ違うぞ、もしこれのことならもういいや(笑)。

◆そして次をぽちっと、、、ギルスコットヘロン、、、あれ?これは試聴なしか、、、そしてその次に見えるのは僕の持っているブラックジャズファンクのコンピ「フライングファンク」。ここでなぜFlyngFunkが?と、、、わがレコ棚を検索「6.ホーム・イズ・ホエア・ザ・ヘイトリッド・イズ(ギル・スコット・ヘロン)」となっている。またギルスコットヘロンだべと思いディスクをPCに挿入してみる。「おぉ結構いいじゃん、なんで気付かなかったんだ?」 ボクはヘロン自体のことを忘れ、ギルスコットヘロン−−Gill-Scott Heronを検索することに。

◆一番上にヒットしたのがこのアルバムIt's Your Worldだった。そして試聴したタイトル曲は70年代らしいファンキーな佳作。どこかで聞いたことがあり、またオザケンも使っていたメロディラインだったこともあり、1410円という安さも勢いを付けてポチっちやってしまった。それがGill-Scott Heronのこのアルバムとの出会いだった。

◆このアルバムの良さはとても熱い歌唱とメッセージなのにピアノを中心にバックアレンジメントがかなりクールなことだろう。しかしラテンな部分に入ると歌とバックの熱は逆転する。3曲目のNew York Cityでのその入れ替わりは感動的だ。唄うGill-Scott HeronとピアノのBrian Jackson(このアルバムは二人のダブルクレジットである)のホット×クールの入れ替わりがとても楽しい。陰と陽のコントラストがこのアルバムをとても洗練されたものに見せてくれている。スタジオ録音部分(1-3曲目)ならばまだ分かるがこれはライブ部分でも健在。ライブは雰囲気に飲み込まれないで自分のペースを守り続けるというのがとても難しい場なのに。

◆ラストのVictor Brownのバラードだけが?なのだが、アーバンレアグルーヴ炸裂の1曲目からスタンダード的に現在までプレイされ続けている(らしい)#9のBottleまで疾走するクールなドライヴ感が楽しめました。

◆で、結局「ヘロン」ってのは70年代にDAWNから3枚アルバムを出しているUKフォークトラッドのアーティストだということは西新宿のレコ屋GardenShedのHPから分かった。しかしまだどんな音なのかは聴けていない。GardenShedに行っても試聴は出来ないだろう。あそこの店員さん怖そうだしなぁ。。。


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FUGA閉店について:大瀧詠一

at 2004 03/27 00:44

◆ええっと昨年6月より関わっておりましたFUGA様の音楽ショップが今月末を持って閉鎖されるようです。軒先をかりて商売をしておりました身としましては残念至極、やはり「儲からない」というのが閉鎖理由なだけに自分の力不足をひしひしと感じる次第であります。

◆まあそうは申しましても、多くの方からのご指摘どおり「在庫なし」が多すぎるわけで、結局個人のリコメンドを使う=稀少盤が多くなるということが分かりきっている割には零細レーベルとの流通経路を確立できなかったことがこの企画自体の存在価値が上がらなかった理由でしょう。でも零細レーベルの稀少盤を入手できたところで、各盤にどれほどのニーズがあるかと問われるとつらいものがあり、個々人の趣味を満たしつつ利益を上げるとなればもっと汎用性をもたせるか、もっと狭く深い部分にもっていかねばならず、前者にするには膨大な在庫を抱えねばならず、後者では認知されるまで数年の間の辛抱が必要という難しい問題でございます。この1年間で私のページで同じアルバムのオーダーは2点2件のみでありました。これでは商売とはいえません。

◆私としましてはLouisiana Music Factory日本版なんてものを夢見ていたのですが、ルイジアナに特化した場合、日本全国に300人程度は存在するルイジアナファンのどこまでに認知されるか、そしてどれほどの在庫を抱えればよいのか、300人のうち何人に購入してもらえばペイできるのかを考えると、やはり企業活動としてはなりたたないのでしょう。直接空輸を待ったほうが早そうです。

◆さて、困ったのはレコメンドタイプのページを失ってしまったことです。実は以前は「ススメ」というタイトルでレビューをしておリました。そのほとんどがこのCDショップの板タイトルになっております。同じものを残すべきか、それとも新しく作るべきか、忘れてしまうか、悩むところであります。

◆そういえば大瀧詠一師匠のEach Time 20th Anniversary Edition、みなさん買いました? 別名Final Each Timeです。

◆84年3月に発売されたイーチタイム、4月にマスターレコードと言うちょいと塩ビが厚く、そのため溝が深いというバージョンが発売されました。私の持っているのはそのマスター盤です。たしか200円高くて3000円だったはずです。その後CD盤、シングルボックス、コンプリートイーチタイム(これもってます)、収録曲の変更されたバージョン、収録曲は戻ったもののバージョンが違うCD選書版(これも所有)を経て、今回のLAST Each Timeになるわけですが、これだけ紆余曲折を経たアルバムと言うのも他にはないでしょう。きよさんがおっしゃるようにそれは「魔法の瞳」の位置に悩んだのかもしれませんが、ボクにはそれ以上に師匠にとってのこのアルバム自体の位置の不安定さがあるように思われます。

◆唯一の1位を獲得したアルバムではあるのですが、このアルバムは前作ロンバケの延長線上のアルバムであり、一枚も同じ企画で同じ音のアルバムが存在しない大瀧氏としては、延長線上のアルバム自体の位置が不明確で、その上、これが彼自身の創作意欲の枯渇だったアルバムなわけですから、音楽活動も集大成にしたいという気持ちもあったわけでしょう(当時はなかったのかもしれませんが)。そのためもっと完成されたものを!と20年間のあいだ試行錯誤しているのかもしれません。

◆そういう方向から見てみるとイーチタイムにLASTと冠が打たれてしまったということは活動のラストも宣言されたのでは?と不安になってしまいます。自分で言っておいてなんですが、自説が間違いであって欲しいと願うばかり。

◆上記の収録曲変遷等はNIAGARA CARENDER 2002に詳しくのっております。



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君が代と教職者:Jim Kweskin

at 2004 03/30 22:55

◆先日、TVを見ていたら、この時期にストレスで潰瘍をわずらう音楽教師が多いという番組をやっていた。なんのことかと思ったら「君が代」斉唱である。信条に反して君が代を演奏させられることに精神的苦痛を感じての症状だと言うことなのだが。。。。

◆以前から公立学校で国旗掲揚国歌斉唱に反対する教師の活動が多い。国歌斉唱に起立しなかったということで解雇になった教職員が裁判をおこしたこともある。私はここに様々な疑問を感じてしまう。その1は国旗国歌に誠意を見せられない人が何故国や自治体に雇われる道を選んだのだろう?自分のボスや会社に形だけでも敬意を払うのは雇われ人として最低の義務や常識だと思うのだが。。。嫌なら私立学校に転職すればいい、雇用される実力があればのことだが。

◆その2は信条に反するからと業務内容に反発するって、俸禄をもらっている人間のすることか?「Aという商品を売れ」といわれて「Aはボクの信条に相応しくないので売りません」といった営業マンはクビだろう。それで裁判をおこすか? 会社員はおこせなくて公務員はおこしていいのか?? 教師も聖職以前に雇われ人なのだ。信条に反することをしなければならないといって胃を痛めるなんて、世の企業人からすればお笑いごとだ。みんな金をもらうために何かを捨てているはず。

◆そしてその3、いまだに国旗国歌に敬意を払えない日本、それって誰のせい? いまさら60年近くも前の戦争のせいにするなよ。その60年間、胸を張れる国にしてこなかった大人のせいだろ。戦争とかそういうものと切り離して、真に胸を張って国家を敬愛できる国民を作るのが教師の役目だよな? 個人の信条どーたらという前に世界に胸を張って国歌国旗を掲げられる国民を作ることに努力したらどうかね?

◆あー、こんな微妙な問題に口を挟んでしまった。非難されるんだろうなぁ。

◆そういうお前はどうなんだ?といわれそうだがボクは中学〜大学まで私立なので宗旗宗歌への敬意はもっています。まあ中高仏教、大学キリスト教という不埒な奴ですが、自分の共同体に敬意を払えない奴は信用できない奴だと思っています。敬意もないのに抜けることもしないというその中途半端さに疑問です。

◆どうせなら国歌も国旗もリニューアルすればいいのにね。誰も文句言わなさそうな叙勲者の世界的コンポーザーと世界的アーティストに依頼して。「次回天皇が崩御されて、改元されたらこれを使いましょう」ってな感じでね。まあそれでもゴネる奴はゴネるんだろうなぁ。

◆さて音楽です。67年にJugbandを散会したJim Kweskinは、ライブアルバム(What Ever Happened to Those Good Old Days at Club 47)を発表した後、メルライマンと行動を共にすることでスピリチュアルな世界へ行ってしまう。その世界のことは門外漢なので触れないが、そのMel Lymanと手を取りあって作り上げたアルバムがこのJim Kweskin's Americaだ。

◆ホーボーありブルーズありカントリーあり、ルーツミュージックを音楽の発端とするクウェスキンらしいアルバムだ。素朴な弾き語りを中心としたこのアルバムを聞いていると、まるで自分も荒野で焚き火を中心に輪の仲間入りしているかのような気分になる。ここにはアメリカという国と大地と文化への限りない敬意と愛情が感じられる。Melの宗教がどんなものかは分からないがこのアルバムを聴くかぎり、テクノロジー以前の大地への信頼と敬愛を中心としたものに思う。彼らの宗教にとって大地は神なんだろうか? 

◆オールドタイミーとかレトロとかいう言葉で片付けてはいけない、このアルバムは真剣な愛だ。こんな風な愛情や敬意を国家やわが国の大地にもてるような国民を育てること、それを今の教育者に期待出来そうにないのは哀しい話だ。瑣末な信条より輝ける未来を作るために時間を使わないかい?



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