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シンクロニシティ:Jim Kweskin

at 2002 09/28 22:51

◆新婚旅行に行った。ドイツはフランクフルト経由でイタリアへ。まるで三国同盟だ。

◆ある人がドイツでタクシーに乗ったら、「もう一度アメリカと戦争しないか? 今度はイタリア抜きでさ」と言われたそうだ。枢軸国の信頼関係はいまだに存在するのかしらん。そう思っていたら訪欧中に「悪の枢軸国」と名指し非難された地球上唯一の共産主義国家(という名前の超絶対君主国)から、驚愕のニュースが入っていたらしい。僕がいなくとも時間は流れていくのはいつものことだ。

◆訪欧中に松岡圭祐氏の「千里眼」シリーズを読んでいた。最新の上下巻(タイトル別)はおどろくなかれ、北朝鮮の拉致問題を扱っていた。主人公岬美由紀が自衛官時代に起こった不審船拉致問題が発端となり、北朝鮮の工作員と見られる女性とのトラブルが起こるのだが、最後に2人は和解して工作員は拉致日本人の帰還に全力を尽くすと約束することで物語は終わる。大幅加筆をして本年6月末に発行された最新刊だ。

◆発刊2ヵ月後に拉致がクローズアップされた。この本は昨年末に単行本として発刊されたものをたった半年で文庫化したものである。なぜそんなに早く文庫化しなくてはならなかったのかとの疑問は、単行本版元と文庫の小学館との力関係なのだろうと納得せざるを得ないが、テーマである拉致問題の現実とのシンクロニシティにはただ驚くばかりである。松岡氏は、小学館は、何かを知っていたのだろうか? それとも偶然? このシリーズはあまりにも時代を読み取りすぎてちょっと怖い感じもする。楡周平のクライムノベルもそうだ。どちらも宗教や国際関係、テロ等が題材となっているが小説が現実のシナリオとなっていたり小説が現実をLIVEレポートしていたり、普通では考えられないほどの絡みつき方をしている。不快だ、君たちはいったい何者だ?(笑)

◆興味のある方は小説を読んでください。そして最後に初出と奥付を見て、その後の世界情勢と比べると驚けます。二度美味しいです(笑)。

◆さて、訪欧から帰国したらJim Kweskinのソロ1stJump For Joyがリイシューされていた。旅行中でもJim Kweskin Jug Bandばかり聴いていたのでこれもシンクロニシティのひとつなのかもしれない。クエスキンはリバイバルジャグの中でも最も好きな音を出している。

◆当時、リバイバルジャグは一部の若者たちの流行だったのだろうが、やはり若者が奏でる音楽としての若さ・力強さ・スピード感・希望等が感じられるものだ。しかしこの人は本当に純粋にジャグが好きなのだろう、若者らしい気負いが全く感じられない。ソロファーストとは思えないほど「気負い」がないのだ。ただ飄々と自分の好きな音楽を味わっている。だから、スイングしているのに踊り出せない。ただ”なーんとなーく”一緒に音の波に漂っていられる。そこが(「睡眠ぐミュージック」を提唱する小生の)マイフェイバリットな理由である。

◆小粋なラグタイムに酔いしれる優雅な時間を楽しみたければこれを聞くのが良いだろう。



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