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一曲一曲を大切に:Bobby Valentino

at 2002 08/01 22:24

◆暑い。。。東京と違って名古屋は暑いってば。。。まじで。

◆連日35℃以上、夜9時を過ぎても30℃を下らない毎日。あまりの暑さにくたばったので、クーラーの中でナルいアコースティクに浸ることにした。こういう時にBobby valentinoはいい。地中海岸でのバカンスにでも出かけたのではないかという白昼夢に自分を落とし込むことができる。

◆彼を日本に紹介したアルバムThis is murderはとても妖しくパチモンくさいニヤけたジャケットからは想像できないくらい愉快でしゃれていて涼しげなアルバムだ。細川俊之ばりな口髭とムード歌謡のような低く甘いボーカルや、すべり転がるように軽快なフィドルの響き。そしてそれらの邪魔をせず、しかし巧く雰囲気を作り出すボサノバチックなギターのリフ。何とか名古屋の灼熱を忘れさせてくれそうです。

◆さて、本題に入ろう。とても素敵なアルバムthis is murder、しかしここには極めて根本的ではない問題を感じる。このアルバムだけではない。近年発売の新譜(特にブラック)やリマスター再発盤にも感じるのだが、曲が多すぎる!のだ。

◆一枚に20曲以上70分近い収録。お得だし、手に入らなかった別テイクやライブも収録されていてとても重要だったりする。まぁ再発盤なら大目に見よう。しかし新譜ならば気をつけなければならない、せっかく苦労して作った曲の多くがが聴いてもらえないことを。

◆人間の集中力が維持できるのは大体40分から50分。だから学校の授業もその位で一単位だし。テレビの番組も55分(CMやテロップを抜くと45分程度)が多い。90分〜100分である大学の授業も間に休みを取ることが多いのもこの為だ。そして人間が一度に認識し区別できるのも10から15個が限界である。

◆要するに50分15曲以上のアルバムを聴くということはそのリスニングに集中できる時間を超えてしまう可能性が非常に高いのである。それ以降は「流され」てしまう危険性が高い。あなたが血のにじむような苦労を重ね、命を削って作った楽曲も「流され」てしまうのである。BGM音楽だったらまだしも、メッセージのある曲だったらこれはとてもイタいことだ。

◆また、70分も邪魔が入らずに音楽に集中できる時間を確保できるのだろうか?

◆そして、致命的ではないが回避できない問題としてやはり「同じ人が作った/演奏した曲はどこか似ている」ということがある。とてもキャッチーで覚えやすい曲であっても似た曲が多くなると自然とそのキャラクターは埋没する。「流され」やすい上にキャラが立たないのでは、作るだけ無駄になってしまう。

◆その点、昔のレコードは良かった。最大40分(トッドラングレンやさだまさしのように音質も気にせずに60分近く収録するアーティストもいるが)、間に裏表を換えるという休憩が入る。これならば全曲「聴く」ということに集中できようものだ。僕もレコードのころは一曲一曲、一生懸命聞いていたような気がするが、CDオンリーな現在、なんとなく流してしまうアルバムが多くなっていることは否めない。

◆クリエーターの皆様、おトク感もいいし、作った曲をすべて詰め込みたいのも分かる。しかし2年に一回20曲のアルバムを出すのなら毎年10曲を発表されたほうが、一曲一曲を大切に聴いてもらえることも忘れないでほしいものだ。

◆こういう文章を書いているとかけている音楽を流し気味になってしまう。しかしボビーヴァレンティノのアルバムはBGMとして流してしまったほうが十分心地がいい。重い湿気をもった部屋の中が妙に軽くなっていく巧妙洒脱とはこういうもののことをいうのかもしれない。


美女との再会:Rickie Lee Jones

at 2002 08/05 23:22

◆いま、とってもヤバイ企画を進めている。所有全音楽リストの作成とHP上での公開だ。買って失敗したものでも、忘れてしまいたい過去の遺物でもすべて「現在所有」しているものは並べてしまおうということだ。9月には公開したいと思っている。

◆今日は洋楽レコードを整理していた。意外といつのまにか手放しているものや、買った記憶のないもの、また、どんな音か思い出すことすらできないものもあった。そんな中で久しぶりに素敵な一枚と再会した。

Rickie Lee Jonesの企画モノGirl At Her Volcanoだ。カヴァー曲やライブなど計7曲を収めた25センチレコード、若い人は見たこともない規格だろう。

◆湿ったピアノに支えられながら、自分の好きな曲を伸びやかに歌う若きリッキーの歌声に中学生のころドキドキしたものだ。どんな曲でもひとたびリッキーが歌うとリッキーの曲になってしまう。マイファニーヴァレンタインも渚のボードウォークもここで聞く限りリッキーの自作曲としか感じられない。こういうのをオリジナリティというんだろうな。

◆と、思ったらトム・ウエイツの作品である「虹の袂」を聴いていたらアルコールが欲しくなっていた。これはへべれけトムの曲せいなのだろうか? それとも飲んだ暮れリッキーの歌のせいなのだろうか? 謎は謎として素敵な女性との再会に杯を空けようじゃないか!

前途多難:G. Love & Special Sauce

at 2002 08/09 23:57

◆いやー、なんというか夫婦そろって凹んだよ。

◆昨日、名古屋のレコ屋を巡ったよ。メロコアとかオルタナとかパンクとかよ〜わからんジャンルしかおいてなくってな、店員さんに聞いて見たんよ。「ニューオリンズものありませんか」って。言葉の意味すらわからんかったらしい。地理の勉強せいよ。むろん「アコースティックスィング」なんてなんのことやらだった。「有名なアーティストの名前言っていただけませんか?」と親切な店員さんもいたけどダンヒックスの名前も知らんかった。やっとドクタージョンがロックの棚に2枚あったレコ屋を発見した程度。結局グリグリとアップルジャムのお世話にならないかんらしい。

◆僕が今住んでいるのは杁中というところなのだが、近くにソウルバーが2軒あるらしいと聞いていた。しかし1軒はすでにパスタ屋さんになっていた。今日、もう1軒に勇んで行ってきた。しかし入ったら薄暗く、大きなスクリーンからはCSのジャズのライブがかかっていた。あとはダーツをしている若者が2〜3人。店の壁にはクラブミュージックっぽいレコードジャケットがかかっていたので、週末には(あぁ今日は週末だった)ダンスミュージックでもやるのかな、と思ったが、壁に画鋲で貼ってあったのはジャケットだけじゃなくて中身も入っていた。このレコードたちはもうターンテーブルに乗る事はないらしい。。。。お会計で若い店員さんにBGMの事を訊いてみたら「本当はソウルミュージックをかけたいんですけど、そういう番組がなかなかやっていなくって」とのこと。テレビでやらないとソウルのかからないソウルバーって何よ? そんなら家で見ればいいじゃん(汗)。

◆さっき二人で本屋に行って買ってきました、「レコ屋マップ」と「愛知・岐阜・三重夜遊び完全ガイド」。最後にちょっとお酒を飲んだ焼き鳥屋さんでG. Love Special Sauceがかかっていたのが唯一の救いかな。でもG.loveってチャキチャキしたカッティングは気持ちいいし、ブルースやR&BのHIP-HOP的な解釈が大変肯定的で良いんだけど、凹んでるときにあんまり元気にはなれる音じゃないんだよねぇ。。。あの顔も。。。。あぁ暴走族が煩い。。。

かわいい娘には男が。。。いや子供が。。汗:Ruben Gonzalez

at 2002 08/30 22:53

◆名古屋に暮らして気付いたこと。。。。

◆街を歩いていたり、ドライブしていると女の子とすれ違ったりする。カワイかったりすると思わず見てしまう。。。男性としては普通にあることですよねぇ

◆それが! 近頃、かわいいかな?と見てみると、ほとんどが子供連れなのだ。よーするにママなのである。つまり、ちいさな子供のママをかわいいと思える歳になってしまったということだ。

◆東京では、比較的婚期が遅い。出版業なんかやっているとかなり婚期が遅い女性が多い。独身を謳歌したくて結婚を避けている人、忙しくて結婚できない人、誰も結婚していないので結婚が現実的でない人、結婚しても子供を作らない人。。。さまざまいるが、総じて僕の周りで子持ちの女の子は数えるくらいだ。

◆しかし、地方にいくと僕よりかなり若い(ロリ趣味を満足させられる笑)女の子が普通に子供をつれている。つまり僕は既に結婚して子供が大きくなり始めていても全然おかしくないとしだということだ。。。

◆都会は若者でいられる年齢を引き伸ばしてくれる。一人暮らしをしていれば、いつまでに20代前半と同じようなライフスタイルでも問題ないし、深夜まで遊んでいても誰も文句を言わない、大量の広告や雑誌たちが消費文明を謳歌しろとそそのかすし、女の子たちは仕事や遊びで忙しくて、花嫁修業をする暇もない。第一土地代が高くて「家を構える」のも夢のようなものだ。。。都会に踊らされていた自分、実はもう結構な年齢なのだ。大人にならなくちゃね。

◆さて、大人の音楽の時間です。大人も大人、80歳にして初めて自分のリーダー作を録音した、キューバの伝説的ピアニストRuben Gonzalezのアルバムはあまりにも昔のキューバの音のままだ。ほぼイッパツ取りで収録されたこの「紹介」という意味のアルバムIntroducing...は情熱的で激しく踊り狂うキューバンナイトを想起させる。しかしその音の一つ一つが優しく響くのは40年の日々の積み重ねによるものなのだろうか? 

◆99年に80歳を迎えた男が世界に初めて自らを問うたアルバムであるはずなのだが、その気負いは全く感じられない。聴こえてくるのは鍵盤が転がる楽しさと人を楽しませる優しさ、そして包み込むような包容力のある彼の指使いだけである。こんな表現が出来る「大人」になれるにはあとどれ位人生を深めなくてはならないのだろうか。

◆まぁ歩いている女の子を目で追っている時点でまだまだ遠い先ですね(笑)

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