<<前月
2001年11月
次月>>


大いなる誤解:JOE JACKSON

at 2001 11/09 00:28

◆先日バーチー氏のドキュメント(研究書?)「パブロック革命」を購入した。2500円もするくせに並製というところが部数を見込まれていなくて、なんとも泣ける一冊である。そこで僕の人生の大きな誤解を発見してしまった!

◆なんと、Joe Jacksonの名前が一度も出てこないのだ。ブレンズリーとラブスカルプチャーが中心となり、商業的にはまったく成功しなかったがその後のパンク〜ニューウェイブの流れの基盤を作ったPubRockというムーブメント、その流れの中にJoeは入っていないのである。

◆アングリーヤングメンと呼ばれ、ロンドン中の若者の代弁者としてポップワールドの頂点に上り詰めた「怒れる若者」。エルビスコステロやグレアムパーカーら、と並び評されることといい、アームス&レッグス時代はパブで興行をしていたことといい、とてもパブロック出身のニューウエイヴミュージシャンらしいミュージシャンだと思っていた。

◆しかし、王立音楽院出身という血筋のよさや、カーペンターズで有名なA&Mレーベルからのデビュー等々、ギネス片手のブルーワーカーの親父たち相手の文化であったパブロックの括りには、どうやっても入れてもらえないらしい。

◆彼はたしかに怒っている、体制に、政治に、世の中の理不尽さに。しかしそこには世界一人気のある不具者IanDuryのような貧困や労働のつらさを笑いとビートで吹き飛ばそうというような、どうしようもない袋小路の怒りでなく、またコステロ師匠の市民感覚の怒りでもない。どこか新聞で読んだような怒り、朝刊の一面を見ながら、ワイドショーを見ながら、「なんで真紀子さんをサミットに出さないんだ! 世の中まちごうとる!!」というような怒りに似ている。

◆そういう意味で彼は充足していたのかも知れない。病弱で子供の頃からバイオリンを弾いてすごしたジョーの音楽はAngryではあっても、決してHungryではなかったのであろう。その辺りがパブ〜パンク〜ニューウェイヴで括られていない原因であり、ソニークラシカルとレーベル契約できてしまう所以であろう。

◆しかし、そうはいってもデビュー作Look Sharp!はとても素晴らしい。とても10日で採ったアルバムとは思えないくらい充実している。勢いもすごいし、パンク、レゲエ、スカ、R&R。。。音楽のカテゴリーなんかくそ食らえだと縦横無尽に色々なことに挑戦している。その後の彼のカメレオン・クールとまで言われた、コロコロ変わる音楽放浪のすべて(といってもBigWorld位までの話だが)の萌芽がここにあるといってもいいだろう。

◆スピード感があり、ヒップで、文字通り「クール」な素晴らしいアルバムだ。

◆Joeの公式HPは→JoeJacksonCom、また、彼のことをとても理解し、分かりやすく解説しているページSpiritOfGoldenHamsterはここへ。

血とカカオ菓子:ElvisCostello

at 2001 11/21 14:47

◆ぼくとCostelloの出会いはRockin'Onだった。雑誌内で熱く語られているCostelloというアーティストに対し、高校1年だった自分はとても興味を持った。

◆当時の名古屋のレンタルレコードにはコステロのレコードは無く、勿論試聴コーナーなどなかった時代、とりあえず買ってみる以外に、このアーティストに接触する方法はなかった。

◆全く未知のアーティストの輸入盤CD3500円はかなり冒険だったが、どうしても聴いてみたい気にさせられた。しかし、どうしようもない位、激しいドラムに、がなりたてるだけのしゃがれ声。メロディアスと言えなくはないが引っかかってばかりいる歌、音数は少ないし、ノイジーだし、なんか怒られているみたいだし、バラードは甘くないし。。。いったいなんなんだろう、それが正直な感想だった。

◆アートガーファンクルやボズスキャッグス等のAOR、トッドラングレンやXTCなんかのひねくれPOPS、スタッフを中心としたR&B/フュージョンを好んでいたコンサバな16歳のCD棚で、このアルバムBlood and Chocolateは眠りにつくことになった。

◆そんな最悪な出会いにもかかわらず、その1年後、CDに整理をしていた時に、「どんなアルバムだっけ?」とあまり期待せずにプレイヤーにのっけたBlood and Chocolateは、ぼくの耳に衝撃を与えた。うるさいばかりに思っていたビートはとても攻撃的で、且つ皮肉っぽく、怒っているだけに聞こえたボーカルは哀しみを秘めて、その突っかかるような歌声からは哀愁すら感じた。あまりの驚きに、17歳の少年は、整理する手を休めたままアルバム1枚聴きこんでいた。パンキッシュなヴァンモリソン、そんな感じまでしてしまったものだった。

◆一年、たった一年で、ぼくの感性は驚くほど変化していた。いや成長していたのだろう。ヘッドホンをして聴く、だんだんだん、だんだんだん、と全てを破壊するように始まるドラム、そして地の底から響いてくるようなマクナマスの声、ぶらーっでい、あん、ちょぉこれぃぃぃ、あああああんかぁーんぷりけいてー、「Uncomplicated」でぼくは焦燥感に駆られる。そして「Tokyo Storm Warning」、すべてを混乱させるようなメロディとアレンジの間をデクランの歌が飛び回る。そして狂おしいほど切ない「I Want You」、皮肉っぽくもPOPな「Honey Are You Straight or Are You Blind?」すべてがぼくを夢中にさせた。そしてぼくはKing Of America、My Aim Is True。。。ナポレオンダイナマイトの魔力に惹かれていったのだ。

◆緒戦では完敗だったものの、敗者復活戦で立派にぼくの感性の中に入りこみ、それどころか意中の人になってしまった。Elvis Costelloことデクラン・パトリック・マクマナス、彼自身のデビューもスムーズではなかったと聞く。一度ではキメられないものの、心の中に入りこんでしまったら、もう手放す事は出来ない、そんな自分自身の経験の意味を込めて、このアルバムタイトルを冠することにした。

◆それにしても全てのアルバムに未発表テイクを入れて出し直しかぁ。。。1枚に10曲も増えると買いなおすかどうか迷うなぁ(笑)

気付けば年末(汗:Asylam Street Spankers

at 2001 11/30 16:58

◆近頃激眠である。12時過ぎには寝てしまう。

◆基本1〜2時の就寝&その1時間後くらいの就眠だった気がする(寝つきが悪いのだ)。しかし近頃30分も起きていられないことが多い。

◆仕事が忙しすぎるわけではない、以前は忙しくてつかれているときの方が眼がさえて寝れなかったものだ。何故であろう。。。

◆8時とか9時とかに帰ってきて家でごはんをたべて、テレビ見て。。。なんて普通な生活をしているからだろうか? でもそれなら1年前くらいからしている様な気がする。歳をとったのか? あぁテレホがもったいない状態に。。。

◆もしかして人生はじめての冬眠にはいる可能性あります。。。

◆そんな時はAsylam Street SpankerHot Lunchでも聴きながら眠りたいものだ。開拓時代を思い出しそうなGoodOldAmeriaがここにあります。

◆こんなまったり音楽を聴いているから眠くなるのかな。。。

◆試聴は→CDナウ。公式HPは→

今月のオトシャベリへ、●アーティストリスト


SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送