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切なさと甘さ:Chara

at 2000 12/04 17:45

◆別れた女の消息を聞く。忘れていた、いや、思い出さないようにしていた名前を偶然耳にして、どうしようもない不安感に襲われる。想いが残っているのか? 後悔してるのか? だとしたら付き合ったことと終わったことのどちらに? 胸がキュンっと締まっていく。

◆制御不可能な甘酸っぱいアンバランス感。旧い想い出、それもどうでもいいようなイベントともいえないことばかりが思い出される。遅刻しそうで一緒に走ったことや、一緒に見ていた下らないドラマ。決して彼女の全体像は見えて来ない。笑った時の唇だけだったりだとか、肩を並べていた時の温もり。そういった断片だけが身体中を走る。今が不幸せなわけではない。その頃より幸せだとしても、何やら迫る懐かしさ、もう失ってしまい、2度と取り戻せない時間への欲求が、諦感として溢れ出す。

◆別にそんなことがあったわけではないのだが、CHARAの歌ってそんな感じがする。好きだった女、傷つけてしまった女、泣かせてしまった女…。彼女に対する後悔と諦念と愛情とセンチメンタリズム。

◆自分が失ってしまった大切な愛情、それを凝縮して人のかたちにするとCHARAが出来あがりそうだ。俺の勝手な妄想だ。

◆CHARAの歌は切ない、こんな風に女に愛されたいなと思わせる。たぶん女たちは、こんな風に好きになりたいと思うのだろう。重い…しかし好きな愛情表現だ。

◆最初にCHARAを知ったのはゴンチチのチチ松村のソロアルバムでチチとデュエットしていた。この時代(バブル直後)に不似合いな場末のあばずれ、そんな歌声が魅力的でViolet Blueを買った。ずっと彼女の歌は聴いている。しかし、売れてゆく(マーケットが広がる)に従い、だんだん彼女のアーティスティックな音楽表現が、押さえられ、大衆的な甘さに中和されていくのを残念に思い、また、「CHARAってカワイー」という理解の若い女性ファンたちの要求に合わせていく様になった彼女を見て、「自分の中」で終わってしまったアーティストの位置付けになっていた。

◆しかし今回のベストCaramel Milkを聴いていて思ったのは、自分が感じていたものは、CHARAが迎合したのではなく、CHARAの表現欲求が変化した(幅が出てきた)のだろう、ということだ。

◆結婚して子供も(2人も)出来、彼女の中には安定がうまれたのではないだろうか。ファーストベストであるBABY BABY BABYから通して聴いていくと、切望感が次第に押さえられていき、大切なものを護ろうという表現に変化していく感じが伝わってくる。そこに、「倒れそうだけど一生懸命立っている危ういオンナノコ」から「キャラメルのように甘い歌姫」への変化の原因があるのだろうと推測する。

◆今のCHARAの歌はどうしようもなく甘い。切ないくらい甘過ぎる。しかしそれは彼女の余裕(甘いひとときを他人に与えられるようになった余裕)がそうさせるのだろう。そしてそれは音楽的な変化、つまりJAZZやFUNK、RBを意識したアーティスティックな音作り(つまり自分がやりたいことだから分かる人だけ分かってもらうことで手いっぱい)からセンチメンタルで甘いPOPS(みんなが満足できるモノを提供できるようになった)への変化へと繋がったのだろう。個人的には昔の音の方が好きだけど、今のCHARAの幸福感を、このベスト盤で共有するのも楽しいことだと思う。寒い時期になるしね、こういう温もりもいいよね。

◆CHARAのオフィシャルはここ

ネオアコ?で始める師走:SWANDIVE

at 2000 12/05 11:10

◆冬だなぁ…。寒くなってきました。冬、大すきです。戌年だからかもしれませんが、寒くなるとはしゃぎ回るようになります。沢山着込んで外遊に繰り出す毎日が始まります。冬ですよー街に出る時期ですよー。でも列車の暖房は暑すぎて気分悪くなりますよねー。嫌いです。

◆で、3ヶ月目のHPですが、音楽の幅広すぎ&アーティストに対する説明なさ過ぎ!! 幾らなんでもピアソラとダンスマン一緒に並べて解説なしはダメですよね! だから、とりあえずタイトル&コメントで少しでも紹介文をいれていきたいと思います。

◆で、SWAN DIVE、ええっとEverything But The GirlやFairground Attraction好きならまず気に入るはず。ネオアコなんだけど懐古的雰囲気。寂れた遊園地とかサーカス団とか、そういうもので表されるようなセンチメンタリズムを、ギターを中心としたネオアコ的アレンジと(ビル・ディメン&モリー・フィルダーの)歌声で表現している。寂しいんだけどなんか温かくなるかんじ。

◆EBTGよりはフェアグラに近いかな。フェアグラはボーカルの特異性が売りだったけど、SWAN DIVEはもっと音楽性豊か、4ビートスイングもあればカントリーっぽいスティールギターもあり、アコーディオン系やボサノバもある。それらの異種混合体なんだけど、異質感が全然感じられない。そして温かい♪ 大好きです。

◆上記の2人のユニットであるこのバンド、ヨーロッパものだと思ってたらアメリカはナッシュビル産なんですね。アメリカでもこんな気の利いた音楽が出るようになったのかぁとちょっと感慨深げ。Van Dyke Parks以来じゃないかな。雰囲気は湿っているけど弦のカッティングは異様に鋭い…そこがアメリカ産ネオアコなんですかね?

◆このアルバムYou're Beautifulは97年のデビュー作。国内でも評判になったから知ってる人はいるはず。HMVなんかで、おしゃれなネオアコバンドとして紹介されてたよね。ジャケットも可愛いし(国内盤のみ)。先物買い的にレンタルしたんだけど、意外と耳に残り、結局CD買ってしまいました。ずーっとかけっぱなしにしながら、コタツから寒空を盗み見る、そんなときにぴったり。あるいはやわらかい春風の中、河原で居眠りなんてのもいいです。

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CLUB-DIVAの名作!:BIRD

at 2000 12/05 11:36

Birdって知ってる? UAやCharaに始まり、Mondayみちる・Misia・宇多田・Sugar Soul・SAKURA・嶋野百恵等々と繋がっているいわゆるCLUB−DIVAたちの一人。でも、その中で彼女が特異な部分は、大沢伸一の秘蔵っ子なところかな。日本のクラブ音楽の先端を行くユニットMondo Grossoのリーダーとして、そしてUA・Chara・Monday・Sugar Soulプロデューサーとして裏コムロ的な活躍をしてきた大沢さんの全面バックアップで登場したBird。デビューからメッチャ期待してました。

◆デビュー曲SOULS、そしてセカンドのBEATS。Birdsの張りのあるボーカルもオケも申し分ない、しかしファーストアルバムは、どの曲もとてもいいはずなのに、なんか心に残らない、気持ちよすぎて抜けてしまう印象でした。抑揚がなかったのかな?トータルアルバムとしてはまだまだこれから、という感が否めない。Birdも大沢さんも気持ちを入れすぎて「全体」への目配せがもう一歩だったのかな。

◆しかし、このセカンドアルバム「MIND TRAVEL」はいいね! のっけのタイトルチューンから腰が動く動く♪ あのビデオクリップの印象もあるのかな、とにかく楽しい。内容的にはMondo GrossoのニューアルバムMG4の延長線にあるんだけど、MG4よりずっと統一感がある。この手のDIVA系、クラブ系のアルバムの中ではとてもコンセプトが感じやすく、また、その流れが無理がなくていい。大傑作!とはいかないまでも何度聞いても飽きないし、BGMにも出来るアルバム、20世紀の終焉にとても気分がいいものが出たものです。

◆お勧めは6曲目「これが私の優しさです」。谷川俊太郎の詩をBird(ボーカル)宮沢和史(朗読)Twiggy(ラップ)が別々にアレンジし、組み合わせてるんだけど、普通そう言うのって作り手の自己愛が強すぎて、アンビエントみたいになっちゃって楽しめないんだけど、この曲は踊れる! 楽しい! ちゃんとした歌なのだ(笑)。

◆あぁ…なんとなくちょうちん記事になっちゃってるけど、ずっと追いかけていた身としては嬉しい1枚でした。

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意見求む!:Erykah Badu

at 2000 12/06 11:41

◆話題の黒人女性ボーカリストErykah BaduMamas Gunなんだけど…流行モノだし、中古屋で1300円と安かったので買ったのよ。時々ふっと流行っているけどイマイチ知らなかったアーティストを聴こうという気になっちゃうんだよね。ケミカルBrosとかレッチリとかウィルスミスとかあまり知識もなく買ってしまいます。で、どーだったかというと「なんかよくわからない!」というのが率直な感想。

◆映画サイダーハウスルールにも出てたんか、おぉブルースブラザーズ2000にも。趣味的にはクロスするなぁ。声もいいし、歌もうまい。Roberta Flackのような湿度の高いバラードも逸品だ。流れていく流れていく…HIPHOP系、そうLauryn Hillのような音かと思ったら全然引っかからないで流れていってしまう。

◆前作のファーストはとても評判よかったらしいが、このアルバムはなんというか評価しずらい。流れすぎて残らないんだよね。すっごく歌も演奏もいいんだけど毒がない?のかなぁ。ジャケットの挑戦的な視線とはあまりにもかけ離れたおおらかなアルバム。BGMにはとてもいい…もうちょっと聴きこまなきゃ評価はできないなぁ。Kumitan、Yuukuさん、みなさんの評価はどうですか?訊いてみたいです。




「綺麗な薔薇には毒がある」の代表選手?:Devine&Statton

at 2000 12/06 23:12

◆もうひとつネオアコ。黒地の上に水彩画の花をあしらったとても上品なアルバム「The Prince Of Wales」はクレプスキュールのデュオDevine & Stattonのファーストアルバム。1989年のこの作品は、elと並ぶヨーロッパの耽美系レーベル、クレプスキュールの後期の傑作のひとつ。

◆Allison Stattonの澄んだボーカルとIan Devineのアコギターがとても清い空間を作り出している。

◆Swan DiveやEBTGなんかそうだけど、ネオアコって基本的にすっごく清清しい。草原や湖が似合う東山魁夷の世界のようだ。

◆しかし、DSはちょっと違う。もっとも違うのは3曲目Bizarre Love Triangle、The Smithsと並ぶ80年代イギリスのカリスマグループNew Orderの名曲をアコースティックに再現したものである。この曲はマイナーコードを中心とした重いダンスナンバーで、とても屈折した精神性を表している。その曲で表現されているような屈折性・短調のひねくれたメロディラインそれらがこのアルバムThe Prince Of Walesの中心をを構成している。

◆確かに一見清清しい。しかしそこの他のネオアコバンドにはない毒がある。その毒は都会の猥雑さ・ストレス・コンフージョンetcを元にしておりそれらを美しいボーカルと弦で包み隠しているような感じがする。

◆幻想文学の耽美さ、狂気じみた線の細さや気を失いそうな美しさ、それらがこのアルバムの中にはあると思う。それは美しさの中に秘めた悪意なのかも知れない。幻想的な甘美さを持った麻薬、媚薬? そんなアルバムだ。さすがクレプスキュール!(笑)。

◆彼等は2枚のアルバムを残して消えてしまっているがその後、Alisonはなぜか?JB’Sのスタジオエンジニアやプログラミングをしていたりオルタナティヴ系アーティストのプロデュースをしているらしい。そんな辺りを考えても「意識的」に毒のあるネオアコを表現したとしか思えない。底の深い人たちだ…。

甘美な狂気をもたらす弦楽:Michael Nyman

at 2000 12/11 11:13

◆音楽とは人の心に入りこむ媒体でありながら、視覚媒体以上に効果が不鮮明な媒体である。つまり受け手の感受性によって感想が千差万別、ある人の心には哀しく訴える曲が別の人には滑稽に映る、そのような事がしばしばありえる媒体なので他人の感想がかなりアテにならないものである。

Michael Nymanというコンポーザーのもっともポピュラーなワークは映画「ピアノレッスン」(Piano、Jane Campion監督)のOST(オリジナルサウンドトラック)だろう。しかし、彼の真骨頂は89年に発表となった映画「コックと泥棒、その妻と愛人」(The Cook the Thief His Wife and Her Lover、Peter Greenaway監督)のOSTだろう。

◆ミニマルミュージックの代表戦手として時代を作った彼の音楽スタイルが確立したのは、まさにこのアルバムだろうと思う。Nymanのリーダーアルバムやヤマモトヨージとのコラボレーション、Balanescu Quartet等に提供した曲などを通して聴いてみても、この延長線上にある気がする。

◆とはいっても、このスタイル自体は同じくGreenawayのOST「英国式庭園殺人事件」(The Draughtsman's Contract)以来積み重ねられてきたスタイルである。美しく荘厳でしばし狂気地味たマイナーコードの繰り返し。まさにミニマルミュージックである。

◆ピアソラのTango:Zero Hourでもしばしば似たような感想をもってしまうが、とても崇高なものに追い詰められている感覚、自分がとてもとるたらない、くだらない生命体で、その高貴な意志によってまさに自死を選ばなくてはならない、そんな必要に迫られる音楽である。

◆単純なマイナーコードを絶え間なく繰り返す弦楽とそこに斬り付ける管や天使の祈祷のようなボーカル(Have Marcy Upon Me)、それらが私を死へ追いやっていく、速度250キロで急カーブを走るような焦燥感。あくまで単調でむしろ美的でさえあるメロディに、なぜそこまで人の心を惑わす力があるのだろう。昔、ビートルズを聴いて殺人を行なった男がいたが、Nymanの音はもっと危険である。耽美な気狂いへの誘惑を感じさせる名作。是非映像ともどもこの音を浴び、あなたもつかの間の歓喜の世界を味わってもらいたい。本当の美世界がここにある。

Blackを語るということ:James Brown

at 2000 12/13 17:43

◆HPのキャッチにはBuenaVistaからP-FUNKまでと書いておきながら、あまりブラックミュージックに関するコメントをしていない。実はあまりブラックを聴かないとか、P-FUNK以外興味ない、とかではない。大好きだ。所持CD枚数的には確かに白人もののほうが多い。しかし家でかけている音楽は比較的黒人モノのほうが多い。

◆今日も新愛機のMGメモリースティック携帯にはJBのI'm Backが入っている。一昨日はStevie WonderのKey Of Lifeだった。FUNKもSecond LineもHIPHOPも大好きであり、アドレナリンが出まくりになるくらい大音量で聴くことで、脳みそがとろけ、腰が砕けるのが人生の醍醐味!ってくらいの人種である。で、なんでレビューが少ないのかというとブラックミュージックのように頭ではなく体で感じる音楽の楽しさを文字で表すのは非常に難しいからである。

◆音楽を語る、それ自体難しい事だと思う。紹介するのは簡単だが、語るのは至難の業だ。歌詞についてある程度云々するのはさておいて、そのフィーリング、ビート、感触を文字にするのは現在の自分の文章力では不可能だろう。だから自分では、その音楽を聴いた事によって心に想起されたものや感情を中心に表現していこうと思っている。それによって、その音楽が人の心の何に訴えていく音作りをしているのか、ちょっとでもわかってもらえれば嬉しいし、その音楽に興味を持ってくれる人が一人でも現れれば本望である。

◆確かに、それはかなり恣意的であり、独断的、自己満足的でしかないのだが、個人向けHP自体が自己満足を満たす手段でしかないのだから、それでいいのだとも思っている。

◆話は急転直下で変更するか、James Brown好きですか? 自分はたぶん好きです。たぶんというのは無限にちかい量のアルバムがありながら、その中で4枚くらいしか持っていない自分が好きだといっていいのだろうかという不安があるからである。持っているのはBEST、In The Jungle Groove、Universal James、I’m Backこの4枚だけ。

◆なんだ、BEST以外は近頃のものだけじゃん。そうです、同時代体験での大ヒットアルバムGRAVITYやLive At The Apolloすら持っていない大馬鹿者です。Liveや古いコンピレーションというもの自体があんまり好きではない(James以外でも)上に、どのアルバムがいいアルバムなのか見当がつかないくらいアルバムが多く、同じ曲がダブってばかりのJBなので、どうも購入って考えると触手が鈍ってしまいます。

◆その上、ダブりやライブが多く、どのアルバムにもPapa’s Gotta Brand New BagやSex MachineやHot Pantsが入っているんだから、BEST系のアルバム1〜2枚持っていればいいんじゃない? それだけでもゴッドファーザーの凄さは充分わかるよ。その上でもっと聴きたかったらGraavity以降の簡単に入手可能なオリジナルアルバムを聞聴いてみればいいんじゃないかなぁ。どれもこれも血管がブチ切れるくらい暑苦しくて、腰痛になるくらいノリが良くって、汗だくになるくらい泥臭いんだから(笑)。

◆この四枚、どれもGoodです。BESTはイイに決まってるし、Jungleの選曲はピカイチ!  Universalは若いHIPHOP系ミュージシャンを上手くJB流に使いこなしていて新旧とわず楽しめる出来だし、I'm BackはやっぱりJBってこんなくらい暑っ苦しいよね感が伝わってきて60代後半とは思えないパワーです。どっちにしてもこのノリって聴かなきゃわかんないんだから、深くは語らないっす。聴くっていっても大音量MAXしなくちゃダメですよ(笑)。

◆余談 北島三郎がLiveでSex MAchineを持ち歌にしていると聴いた。暑苦しさといい、大軍団を率いているところといい、ハートに持っているソウルフルさといい、ショウビズ時代全体を引っ張ってきたところといいなんとなくサブちゃんとJBって似てるよね。

◆JBのフォロワーといえばP-FUNK、Bootsy、Macio、Wesley、M.Jackson、EWF、Prince…今のHIPHOPすべてがJBの子供たちといってもおかしくない。FUNKを作った、それだけでも偉大さがわかるであろう。

◆画像はIn The Jungle Groove、めっちゃカッコイイよねー。

◆詳しいバイオ等はFUNKY STUFF

目醒めのナンバー:Al Jarreau

at 2000 12/14 11:34

◆休日なのにちょっと早く目がさめた。まだ気持ちよさそうに寝息を立てているきみにそっと口付けを。「グッモーニン!」 

◆颯爽とバスルームに向かった僕は、熱いシャワーで睡魔と前日までの疲れを洗い流してゆく。少しずつ体内に力がみなぎってくる。乾いたバスタオルに顔を押し付け、睡眠の残滓を拭い去っていると、キッチンから微かにコーヒーの香りが漂ってくる。
きみのたてたコーヒーを一口、唇から口内、食道、胃の腑へと熱い液体が流れ込む快さを感じていると、きみが言う。「河原まで散歩でもしようよぉ?」

◆そんな時、ぼくの頭の中を流れているのがAl JarreauのMornin’、'83年のヒットアルバムJarreauのオープニングナンバーだ。

◆稀代のグレイトJAZZボーカリストAl Jarreauは8オクターブを操る。Mariah Careyより1オクターブ多い(笑)。JAZZボーカルといっても彼の場合は80年代以降、フュージョン/R&Bに比重を置いているのでシナトラやトニーベネット等を期待すると無理があるかもしれない。感触としては現代のPOPの最前線を行く音だと思ってくれればよい。そしてとても爽やかだ。あっさりまっすぐに唄う。このMornin’もとても爽快だ。タイトル通り朝の雰囲気を確実につかんでいる。すべてが始まる希望に満ちた朝、その軽妙さや快さをオープニングの数秒で的確に表現しているこの曲、出会った高校の頃、とても好きだった。このような新鮮さと愛情を持った朝を迎える生活を夢見ていた。

◆しかし! 12年たった今もまだその夢は果たされません(T_T)

  せっかくの休みの朝に早起きなんぞ出来るかい (ノ`´)ノ┫:・‘.::・

  こちとら低血圧でい (ノ≧皿≦)ノ≡≡≡≡≡≡≡≡≡┻━┻

  おいらの嫁(当時)も彼女(今)も朝弱いわい (ノT0T)ノ┫:・‘.::・

  土日は目がさめたら早くても午後でやい (ノ@〜@)ノ┫:・‘.::・


ってことでAl Jarreau的世界はまだまだ遠いのだった… ヽ( ;´Ο`)丿

切なく心に染みるClubMusic・・・:Wyolica

at 2000 12/14 22:59

◆Mondo Grossoを中心としたJ-Clubモノ、大好きではあるのですが、ちゃんと追いかけ出したのは去年くらいからでした。TVで大沢伸一を追いかけたルポ番組を見ていて、そこでWyolicaと出会ったのが追いかけるきっかけだったのです。

◆J-Clubものとひとくくりにされるのも仕方がないと思うくらい似たり寄ったりのアーティストばかり、シングル曲はイイ曲が多く、聴きこむにもBGMにするにもとても適したチューンなんだけど、印象がどれも一緒、区別つかないというClub事情。どうにかならないもんですかね。Tinaと嶋野百恵とSugar Soul聴き分けられますか?(笑) どれもクールで優秀なアーティストなのにねぇ…

◆そんな状況下で現れたデュオ。彼らの音はすぐ聴き分けられます(笑)。なんてったってアコースティックなんだもん。リズムボックスと生ギターと女性ボーカル、そこに時折絡まる男性Rap(Dragon AshのKenji)、クールなんだけど妙にハートウォーミングなチューンが揃うWyolica。お気に入りです。

◆別に聴き分けられるから薦めているわけでありません。五月雨の様にかぼそく淡々と唄うazumiの声が妙に切なく心に響いてくるからなんです。Rapでもないのに、Rapのように抑揚なく歌詞を刻みつづける彼女のボーカル。例えば口下手な人が切々と、しかし一生懸命説いてるのって、すごく誠意が感じられて、心に染み渡ってくるなんて体験ありません? あんな感じなんです。

◆ファーストアルバムWho said La La・・・?の中でお気に入りはデビューソングの「悲しいわがまま」と「冷たい雨」「キスの温度」。どれも傷ついた女の子が一生懸命生きてる、そんなセンチメンタルな感情を心の裡に広げてしまう、そんな歌たちなのです。

◆ジャケットでは妙に堂々と先を見つめているAzumi、しかし不安と淋しさと哀しみを秘めているんじゃないかな、とそんな妄想を膨らませてしまいます。音楽シーンの中では彼女もClub−DIVAの一人と呼ばれるのでしょうけど、こんなに傷つきやすそうな少女ではDIVAの風格は持てないんじゃないかな。感傷に浸りたい時、オススメの一枚です。

◆オフィシャルHPは→

もっとも幸せな気分にひたれるアルバム:Stevie Wonder

at 2000 12/18 16:49

◆しあわせだなぁ…こんなにのんびりまったりとした気分は。

◆先日携帯に合わせて、PCでのCDトラック編集機能をインストールしました。Open MG Jukeboxってやつです。それでStevie WonderSongs In The Key Of Lifeをデータに落としたのです。

◆名作KeyOfLifeをご存知ですか? 76年に発売されてから2年間、CashBoxの年間売上で1位!をとった超名作2枚組アルバムです。1枚が2年連続1位という偉業はThe BeatlesもMichael Jacksonもやっていないのです(戦後トータルのアルバム売上げ1位はBing CrosbyのWhite Chrismasですが)。そんな名盤なのですが、このアルバム、2枚組ということもあり3回も面を変えなくてはならない(CDでも2枚組)ので、落ち着けない。とてもゆるやかで優しい気持ちにさせてくれるアルバムなのだが、ちょこちょこレコードプレーヤーまで足を運ばなくてはならなかったので、音楽に浸りきることが出来ないという構造的欠陥を持つアルバムだったのだ(カセットテープでも120分モノを使わなくてはならなかったし、リバースする間現実にに戻されちゃうし)。

◆しかし、それがPCに入れこむ事で100分以上のこのアルバム全てを、少しの邪魔もなく聴く事が出来るのだ! 生きてて良かった〜(笑)。

◆それで、このアルバムを通して聴いた感想なのですが、愛情に包まれた感じ。優しくって温かくってほっとする。愛に溢れてますね。シングルヒットした2曲Isn’t She LovelyとSir Duke、前者は愛娘アイシャへの惜しみない愛情を歌った曲ですし、後者はDuke Elingtonに捧げられた敬愛に満ちた曲です。その2曲だけでも愛情こもっているのがわかるのに、このアルバムは基本姿勢が愛情なんです。驚かす技も激しいメッセージもないです。踊れる曲もバラードもミディアムテンポの曲も、ただ前向きに、心をこめた愛のみ、男女の愛、友愛、親愛、血愛、Stevieのすべての愛をこの1枚に込めてます。あぁ素敵♪

◆盲目の黒人少年アーティストStevie Wonder、60年代にMotownよりデビューして以来、現在まで、息の途切れることなく愛と優しさをメロディに込めて送り出している。

◆このアルバムKey Of Lifeを聴いて温かい気分になれない人とはちょっと近づきたくないな(笑)

◆CDNowでの試聴は→

細野晴臣じゃ汗臭くなさそう・・・:Mac&Harry

at 2000 12/22 00:59

◆臭い(くさい)臭い(におい)が苦手だ。おとこの癖に(足以外が)においが少ない体質(元妻談)だからかもしれないが、他人の体臭にひどく敏感なのである。以前、憧れだった娘をせっかく閨まで連れこんだはいいが、その娘の首筋のほんの微かな汗臭によって、すべての憧憬が朽ち果てた経験がある。(結局目的は果たしたが)

◆自分が勤めている会社は出版業を営んでいるので24時間誰かいる。当然泊まりもしょっちゅうなので、平気で1〜2週間会社に住んでいる人間が横行している。彼らは忙しいから会社にいるので当然風呂に行こうとか着替えようとかいう気がない。その上毎食マック肉なんてのもざらである。そんな発酵したような肉体がひしめき合う中での業務はかなりつらいので冬でも冷房を強めにしてある。

◆しかし! 問題はエレベーターだ。彼らが乗りこんだ後の四角い箱は丸でキムコの中身のようになっている。
臭い 臭い 臭い
これが原因で会社を辞めたくなることが多々ある。

◆アングロサクソンの青年に社交的に抱きしめられ、気分が悪くなった事もある。女の娘のファンデーションの匂いも苦手だ。付き合う娘にはなるべく化粧しないよう頼んでいるし、実家が日本舞踊教室を営んでいるくせに白粉もダメなのだ。

◆そんな臭い嫌いな癖に、3日とろ火で煮込んだ出し汁のような、ドロドロベトベト臭い充満なFUNKが好きなんてどういうことよ?

◆結局、脂ぎった映像はOKだけど、決して汗や脂の匂いがしちゃだめなんだよね〜。安全地帯で現地体験の疑似体験♪ あぁなんて日本人らしいんだろ(爆) 。

◆海外行っても観光地だったり、取材だったり、「空気に触れたい!」なんて言っても結局基本的な経済力が違ったら修学旅行的サンプル体験でしかない。。。何怒ってるんだオレは??

◆ってことで去年発売されたスゴイユニットHarry&MacRoad To Louisianaである。Harryってのは細野晴臣、ご存知はっぴいえんど、YMO等日本のポップスを引っ張ってきた第一人者であり、Macこと久保田真琴は夕焼け楽団時代に「ハイサイおじさん」で、沖縄のチャンプルーを本土に紹介し、サンディ&ザ・サンセッツでハワイアンの素晴らしさを説いた日本のライクーダー。この2人がもっとも愛し、影響を受けてきたアメリカ南部音楽を演奏したアルバムがこのRoad To Louisianaである。

◆なぜかVan Morrisonカバーしたりアイリッシュ民謡やハワイアンもやってるのだが、基本的にはセカンドライン、いいかんじにダレきってます(笑)。なつかしのChoo Choo Gatta Gottoやってたり、なんというか細野さん=YMOや環境音楽って考えているとたぶんとてもビビるでしょう。Little Feet?アラン・トゥーサン??なんて感じです。

◆でも!(ここで繋がるのですが)汗臭くはないんだよね。泥臭くて緩みきっていて、本物のニューオリンズみたいなんだけど、臭いがしない。まったくもって日本人的な清潔感。良くも悪くもこれが日本人らしさだし日本人の限界なんだろうな、って思ってしまいます。間違いなくニューオリンズで録音してるのにJim Keltnerがドラム叩いてるにもかかわらず、湿っぽくない無機質な感じ。これはまたこれで楽しいんだけどね。

◆それに枯れた50代二人がどんなに真似しても脂ぎった音にはならないんだろうな。一生懸命にならなくてもイイ音出せちゃうし、そこらへんがスーパーベテランらしさかな。本人たちが好きな音楽に浸って楽しんでる感じは伝わります。

◆久保田真琴が歌うCrazy Love(V.モリソン作)も絶品だぞ! 

SWINGとJIVEでクリスマスを演出してみた♪
:Harry ConnickJr.&ChevarierBrothers

at 2000 12/24 01:58

◆イブイブというか天皇誕生日祝いというか、イタ飯くってきた。車で行ったのだが、BGMにHarry Connick Jrcome by me(画像左)をかけてみた。キザな兄ちゃんがカッコつけてるジャケットだけど、昔のビッグバンドスィングの正統を地で行ってるような雰囲気。Randy Newmanばりのピアノ弾き語りからビッグバンドへ広がっていくタイトル曲が気に入って購入しちゃいました。攻撃性や主張が全然ないので頭で考えることなく老若男女が素直に楽しめるアルバムです。

◆なんかビッグバンドモノって冬にいいんだよね〜。みょーにあったかくて♪ レンガとか暖炉とかパーティとか、そんな暖かくて楽しい雰囲気にマッチするんだよね。だからクリスマスのイメージにぴったり。「旧き良きアメリカ」そんな気分を演出しますね。

◆しかしロックとかハードバップとか、なかった頃のアメリカってカントリーとブルースとビッグバンドだけだったんだろうか? なんかまったりと温かい音楽であふれてたのかなぁと思います。ビッグバンドモノとかJIVEモノってこの頃少なくってちょっと淋しい。あのまったりダンサブルが恋しくなることが時々あります。

◆ JIVEミュージックって知ってます? 1930〜40年代にアメリカの都市の酒場やダンスホールで流行ったダンス音楽のことで、「ズート・スーツと言われるダボっとしたスーツを着込み、乗りのいいダンス・オーケストラを率いて、おかしな踊りやトーキングと泥臭い歌で客を楽しませていた」(鳥居賀句氏)ものです。有名なアーティストはCab CallowayとLouis Jordan。僕も高校の時、パンク〜ニューウェイヴのアーティストJoe JacksonがアルバムJunpin'Jiveで全面的に扱っていた(CabとLouisのカバー中心に構成されていた)ので初めて知ったのだけど、ヴァイヴが心地よくスイングしていて、そこに掛け合いのボーカルが入りこむのがとても気持ちよかくおしゃれな感じがしたものでした。当時、DCブランド流りで、スーツでスイング的なものがカッコよく映っていたものでしたそしてその直後、レコードショップでかかっていたChevalier BrothersのLiveLPをフランス盤で購入、Jiveに浸っておりました。

◆ しかし! この秋になってそのChevarierのアルバムのCDLive And Still Jumping(画像右)を発見、それも7曲も追加されていた(しかし2色刷りとは安っぽい作りだなぁ)。すでにバンドは解散し、メンバーは別の活動を行なっているようだ(リーダーのRay Gelatoの活躍は本人のHPへ)。しかし時代を全く考慮せず、好きな音楽を追及している彼等の情熱は一枚のCDからでも充分伺える。いや、それ以上にめっちゃ楽しく、そしていかがわしい(笑)。

◆ SWINGとかJIVEとか現代ではすでに忘れ去られたような音楽を地道に、しかし商業活動の中でやっている音楽家たちっていいですよね。そしてこういう温かく楽しい音楽が街中から聞こえて来るとほっとします。しかし古いJAZZモノを愛し継承しているのが白人ばかりってのはどーよ?(笑)

◆ 「父が僕と同じ位の齢の頃には、ジャズと言うのはカーネギーホールで演奏されるような高尚な音楽ではなく、女郎屋の音楽だった」(Joe Jackson)

◆CDNOWからハリーコニックJrの試聴シェバリエBrosの試聴ページです。

買い逃していた名盤:BootsyCollins

at 2000 12/27 00:07

Blasters of the Universe。大大大好きなBootsy Collinsの94年のアルバム、

◆最近GETしました。オリジナルアルバムの中でこれだけ聴いてなかったんだよねー。なんでかっちゅーと2枚組! それも2枚目は1枚目のインストバージョン。なんとなく売らんかな的な視線が見え隠れしてしまって及び腰になってました。

◆でも、でもでも!やっぱカッコいい!! いや、このアルバムのBootsyが一番カッコいいかも! ってくらいイイのです。何がいいかってノッてる。非常にノリがいいのです。やる気が充満していて歌もバックも、もちろんBootsyのスペースベースもビシっときまっていてイイのです。

◆この前作What's Bootsy Doin?がビル・ラズウェルを起用して、肉体的FUNKと機械のサイバースペース的融合を表現していたものだったが、このアルバムは全体が肉体、汗だらだらのアドレナリン大放出大会になっている。前作と今作の間にはMalcom MacLarenとのコラボレーションやDee-Liteへの参加等の他人との共作が多かった。

◆ビルとのアルバム製作も共作とみると12年も自分らしい作品を作っていなかったことになる。そのフラストレーションが一気に吹き出たんだろうか、それとも日本を含めてのワールドツアーが効を奏したのだろうか(89年のMZA有明ライブは観客が多数倒れて中断したなぁ)、Rubber Bandとの演奏も昔以上に息があっている。クレジットも79年以来のバンド名義、それも再生を意味してかBootsy's New Rubber Bandとなってること自体でも本人の意気込みが分かろうもの。

◆1曲目からベースがビンビンはねてるBootsyの名前通りブチブチちぎるようなベースが腰を一撃、そしてそこにとってもチープな女性ヴォイスが絡み、Fred Wesley率いるホーニーホーンズが被さってくる・・・ステキ! BootsyのソロというよりはJB'Sのアルバムを聴いているような始まり方だ。グループでアルバムを作っている感じが充分伝わる。

◆そしてこのアルバム最大のオススメは8曲目のWide Track。ホーン中心のインストなんだけど、なんというかAverage White Bandのような感じといったら怒られるかな? グルーヴ感がとても気持ちいい曲なのだ。P-FUNKが苦手な人でも、FUNK自体苦手でもこの曲は気持ちよくなれるはず。

◆さっきの話とは全然逆な感想なんだけど、このアルバムは、クレジット通りNew Rubber BandのアルバムらしくBootsyが前面に出ていない。イニシアティヴを取ってるくせに前面にでていないことで、スーパースターBootsy Collinsではなくアーティスト/クリエーターとしてのWilliam Collinsの良さが上手く出ているアルバムだ。うーんこなれているゾ! 「我が名はブーツィ」って言ってた頃より等身大に音楽を楽しんでる感じだ。いいぞ!

◆でも2枚目のリサイクルインスト集はいただけないなぁ。「インストも出したい!」というアーティストの採算度外視のわがままに対する媒体側の苦肉の策の2枚組。1枚目だけで全然満足できるのに・・・それだけ自信作だったってことか?

◆Bootsyをもっと知りたい方はFUNKY STUFFを見てくれ、英語だけど(笑)


豪華極上のブルースアルバム:JimmySmith

at 2000 12/30 01:26

Jimmy Smithの新譜である。タイトルはdot com bluesなんと情けないタイトルだろう。こりゃダメだ。いやーダメだ。

◆ 世界で最も有名なJazzオルガン奏者Jimmy Smithを僕が知ったのは高校の頃、これもピーターバラカンの番組だったかな。とにかくブルージーでカッコ良かったのである。ストレートのウイスキーをちびちびやりながら聴く音楽だな、と当時は思ったものだ。

◆ 最初に手にしたのは最も脂が乗っていた頃(60年前後)のMidnight Special(LP)とVerveレーベルに移り新規一転し、Catで大ヒットした翌年のOrgan Grinder Swing(CD)。良かった、音の切れがよく、選曲も最高、Kenny Burrellのギターもノリノリの、高校生が聴くにはもったいない高品質アルバムだった。そしてその後買ったのは近年の発表作Go for Whatcha' Know('86)。ここで疑問符がついた。オルガンの切れもイマイチな上、エレクトリカルなアレンジがテイストと合わなくて「なんか迎合してる?」気がしたものだった。そして92年にBlue Note Tokyoで行なったLiveのヘロヘロ具合が最悪! 「もう終わったねー」とそれから彼は僕の中で過去の人となっていた。

◆ しかし!このアルバム、ヘタレたタイトルのクセにとてもいいのである。とりあえずゲストだけでも一朝の価値あり!ブルースの帝王B.B.King、ニューオリンズのDr.John、マイフェイバリットブルースマンTaj Mahal、女性ブルースボーカリストとしては女帝級のEtaJames等、考えられない豪華な人々が勢ぞろい。いやースゴイっす。

◆ まあゲストに惹かれて買ったんですけど、中身もスゴかった。完全にブルースアルバム。普通はジミースミスのアルバムなんだけど、これはジミースミスプロデュースでブルースアルバムを作り、ジミーもオルガン参加しました的なアルバムです。何を言いたいかというと、オルガンを聴かせるというよりはオルガンやボーカル、ホーンセクションなど全てを含め、楽曲とブルージーな雰囲気を味わってほしいアルバムなんだという気がするのです。そうでなきゃ一曲目からキレのいいドラムや切れこむようなホーンそしてDrJohnのだみ声で一気にブルースの世界に引き込むような選曲をするわけないじゃなりませんか! 

◆ そして2曲目のインストルメンタルでブルースオルガンを堪能し、続いてタジとエタのボーカルでどっぷり泥水に頭までつけてしまいましょう。そしてジミー版ムードインディゴ(やらしさ120%)とサザンソウル風な曲(Over Over-僕の推薦曲です)をはさんで帝王B.B.Kingにオルガンが絡まってくるハイライト曲、その名もThree O'clock Bluesで骨抜きに! 

◆ これだけの拙い紹介でもこのアルバムがJazzではなくBluesアルバムであることは充分伝わるのではないでしょうか。しかし旧来のジミーテイストが失われたわけではないことも聴けば分かります。インスト曲もブルージーであることは確かですが、本来的にジミーの持ち味自体がブルースJazzだっただけにしっくりくる演奏ばかりです。
◆ そしてこのアルバムのイチオシ曲はMr Johnsonという曲で、ジミーとDr.Johnの共作、その上2人のオルガンとピアノがぶつかります。Dr.Johnに刺激されてか、ジミーの演奏も興奮気味、普段以上の切れの良さを見せてくれます。絶品!

◆ とにかくオルガン好き、RB好き、Blues好きな人は必ず聴くように(笑)

◆Verveレーベルの公式HP→

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